koji/メガネ男の日誌

日々の学び、活動状況を記録します。仕事のことは少なめ。

『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』を読んだので、ロケットスタートで感想ブログを書いてみた

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なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」の著者はWindows95を開発し、現在はマイクロソフトを退職、起業家である中島聡氏。
 右クリックの概念を作ったのも氏であるとのこと。
 そんな氏が語る仕事術、時間術をまとめた「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」をよみ、整理してみました。

仕事とは「締め切りを守る」ことである

 真面目だけど作業見積もりが甘く抱え込んでしまって納期を守れない人、天才で開発力が高いけど、納期直前で機能を盛り込んでスケジュールを乱す人は、重要な仕事は任されない。

 仕事とは、結果を出すことである。
 頑張ったけどダメだった、は何の意味もない。
 結果を出せない人は、そこを勘違いしている。
 アクシデントが発生したら、次善の策を打って結果を出すのが仕事である。
 また、仕事は、頼まれてないのに自分から喜んで残業するほど楽しいかどうか、で選ぶとよい。

 

なぜ締め切りを守れないのか

 日本人のラストスパート好き、遅くまで働くことが尊び人目を気にして帰れない考え方、期限を決めず「なるはやで」と回答する文化、心の余裕のなさ、評価恐れブラッシュアップを続けてしまうこと、などが要因としてあげられている。

 

どうすれば納期を守れるのか

①余裕の確保

 余裕の確保は生産性を上げる。
 とある外科病院では、手術能力のキャパ越えを解決するために、増床でもなく、残業の増加でもなく、常に手術室を一室空ける施策をとり、生産性を向上させた。
 緊急の手術対応の時、部屋の調整をせずに済むようになったのが理由。

②締め切りの前に別の締切を用意する

 10時(締切A)に待ち合わせをしたら、9時半にスターバックスにつく(締切Aの前の締切B)ようにする。
 締切当日をゴールにすると、アクシデントの発生で締切が守れなくなる。

③余計なことはしない

 何を着るか、といった重要ではない決断はせずに済む仕組みを作り、有限である認知資源を節約する。

 

プロトタイプを作れ

 ウィンドウズ3.1に続く次世代OSの開発が進められていたころのマイクロソフトは、カイロというチームが開発を進める予定だった。
 しかし、カイロは進捗が悪く、その間を埋めるべくシカゴというチームができた。
 シカゴはハッカーの寄せ集め集団、カイロはオックスフォード大学の博士号を取ったような人たちばかり。
 カイロの進捗の悪さに辟易した筆者はシカゴに移籍したところ、(作ったのは中島氏ですが)カイロのアイデアを盗んだと批判され、社内裁判にかけられた。
 ビルゲイツも出席する中、カイロはシカゴの制作物を批判する400頁の資料を作り、中島氏はプロトタイプを作って見せた。
 結果、シカゴチームが次世代OSに選ばれた。
 動くプロトタイプはどんな説明よりも説得力を持つ。

 

ロケットスタート時間術

 100人に1人もできないこと、それは常に締め切りを守ることである。
 仕事の提出を前倒すのではなく、取り掛かるタイミングを前倒すことが重要。
 全体の日程を10日とすると、スケジュールの割り出しのためを2日設け、その2日でほぼ完成まで持っていく。
 もし2日で完成できなければスケジュールの見直しを交渉する。
 徹夜は煮詰まったときではなく、のっている時にし、早く完成したら、早く提出はせず、残りの時間は体力回復に努め、流して過ごす。
 午前中にすべて終わらせ、18分の昼寝をとり、午後は流す。
 マルチタスク的な動きは疲労するのでしないこと。

 

 

読み終わって

 耳が痛い話ですが、今までのビジネス人生を振り返ると、氏の言うとおり、自分含め、結果へのコミットが低いほど納期を守れなくなる印象です。
「まあいいや」と思えば思うほど、デキる人に協力を頼みこむ、作業内容を精査する、上司や顧客と調整、交渉するといった面倒くさいことを先延ばしにしがちです。
 そんなことでは納期は守れません。
 納期を守れない=失敗です。
 どれほど品質が高かろうが、奇抜なアイデアを盛り込んでいようが、納期を守れなかったものは評価されません。
 自分も気を付けなければと改めて自戒させられました。

 また、氏の言う「仕事とは、頼まれてないのに自分から喜んで残業するほど楽しいかどうか、で選」べは至言だなと思います。
 近年「好きなことを仕事にせよ」というフレーズが流行ってます。
 でも、結果を出すには努力を惜しまず成果を上げる必要があります。
「好きなこと」という表現には辛いことをしたくない、ずっと趣味として続けていたい、というフワッとしたものも含んでしまう気がしております。
 それでは仕事になりません。
 個人的にはこの、「頼まれていないのに」「喜んで残業する」かどうかという表現がしっくり来ております。

 

 以上になります、最後までお読みいただきありがとうございました。