インターネットマーケティングフォーラム名古屋2019
今日は笹島のグローバルゲートで開催された、インターネットマーケティングフォーラムに参加しました。
その中で、UXに関係するセッションについてまとめました。
アクアリングが実践した「UXリサーチ」の共有
株式会社アクアリングとは 本社 名古屋、事業内容はコンテンツ設計・開発、UX/UI評価、Webサイト運用支援、グローバル戦略。
デザインの重要性の高まり
デザインの重要性が高まっている。
経済産業省・特許庁公表のデザイン経営宣言によれば、「デザインはブランド価値を生み出し、イノベーションを実現する力になる」とのこと。
作れば売れるという単純なモノづくりが限界にきている中、デザイン思考やUXデザインといった、デザインの考え方が注目されていますね!
一方のマーケティングは、データがないと有効な手が打ちづらいというのも、デザインが注目されている要因かもしれません。
昨今はやりのSNSマーケティングやファンマーケティングは、どちらかというとクリエイティブ寄りだったりしますし。
それでは紹介されていた2つの事例を記載します!
スライドの画像を記載できないので、文章中心で読みづらい点はご容赦ください。
UX事例① 中部国際空港のサイトリニューアル
新しいターミナルができることを契機とし、インバウンド向けのの情報発信の強化、スマホ対応を図るため、中部国際空港のサイトをリニューアル。
手法
要件定義時にユーザー調査を実施。
仮説の立案。
旅行時のユーザーの行動を調査。
サイトのアクセスログを解析。
競合の調査。
カスタマージャーニーマップを作製。
カスタマージャーニーとは?意味とマップの作り方を徹底解説 :: 株式会社イノーバ
ユーザーの成功体験シナリオ(理想的なカスタマージャーニーマップ?)を仮説ベースで作成
ユーザーインタビューを実施し、先ほど作成したユーザーの成功体験シナリオに反映
サイトのプロトタイピングを作成
UI評価テストを実施
当初作成したサイトは、説明を省略した、数字と文字(離着陸時間、空港記号、天気等)のみの内容であったが、旅行慣れしている人でないと何が書いてあるのかわからなかった。
細かい説明と、写真を追加してユーザーのイメージを膨らませられるようにした。
同じ様に、レストランや駐車場のページも改修した。
定量評価
NEM(Novice Expert ratio Method)という手法を実施。
初めてサイトをみた人がタスク完了するまでの時間と、慣れた人がみた人がタスク完了するまでの時間を比較した。
定量的ユーザビリティ評価手法: NEM による操作性の評価事例およびツール開発の報告
UX事例② 自動車メーカーの東南アジア某国でのWebマーケティング支援
手順
仮説を立ててリサーチ検証(現地調査含む)。
自動車の購買行動について、自動車会社の社員の方と一緒に、付箋を使って統合価値マップを作製。
KA法で言葉に潜む価値をみつけてゆく/UXデザイン連続セミナーDay2|林ともこ|note
仮説ベースでエクスペリエンスマップを作成。
仮説① 購入したい自動車の範囲を徐々に絞る。
仮説② 店舗への来店予約がコンバージョンでは?。
(補足)
カスタマージャーニーマップはより特定の・限定された行動を可視化している図
エクスペリエンスマップはより一般化・パターン化された行動を可視化している図
仮説ベースのエクスペリエンスマップをもとにユーザー調査を実施。
現地の外部環境調査(自動車需要、ウェブ環境、SNS)を実施。
現地のユーザーテスト(海外)を実施。
アクセス解析を実施。
SEO分析を実施。
社内運用ルールを設定。
現地リサーチについて
ユーザーテストに必要な人数は5名と言われている。
行動テスト(Web経由での自動車を購入するプロセス)
車を買うにあたり、自由に情報集めてもらい、5分でどの車がいいと思ったかを教えてもらった。
アイトラッキングテストとして、欲しいと思った車を1台選択し、カタログダウンロード、ディーラー探して試乗予約をしてもらった。
東南アジア某国の自動車購入プロセス
営業所に訪問してから購入する自動車を決めることはない。
営業マンにFacebookで直接問い合わせをしている。
その他の情報も、Facebook内でのみ検索。Google検索は行わない。
来店時には購入意思はほぼ確定しており、営業所には価格交渉か試乗のみを行う。
ユーザーテストを受けて
SNS親和性を上げる設計を行う。
SEO・LPOを強化。
SNSでシェアされやすい仕組みを考える。
KPIとしてSNSでのシェア数を追加。
現地でのユーザーテストは大事
なるべく早くデザイナーさんにプロトタイプを作ってもらってユーザー調査をするべし。
感想
依頼主やデザイナーが思う「使いやすいサイト」でも、実際ユーザーが使ってみると、それほど使いやすくなかったりするので、ユーザーテストは必須のようです。
特に、機能を実装してからだと修正も大変なので、なるべく上流の工程でのユーザーテストが必要と感じました。
また、Web業界で働いたことがないのであまりイメージができていませんでしたが、改めてWebサイトは、情報提供から予約までと、顧客へ接触するステップが広いので、ユーザー調査でUXを高めるメリットが高いなと感じました。
以上になります、最後までお読みいただきありがとうございました。